IN-BETWEEN | 田原 桂一 Tahara Keiichi LightScape


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田原桂一は、現代写真アートの分野でヨーロッパを中心に評価されている写真作家である。1972年に渡仏して以来、光に魅せられた田原は、光を通して対象を写すのではなく、光そのものを主題に作品を制作する。田原の写真は、物質のもたらす効果により、光そのものがたしかな温度、湿度、ざらつき、ぬめりといった質感と質量をもつ‘存在’だということを見る者に提示し、光の実在を気付かせる。
さらに田原の光への探究は、『白い光』と『黒い光』の狭間における揺れ動きの中へと向かう。『白い光』とは、田原のパーソナルな心理的感覚であり、対象を超えて見るものの視神経へ直接飛び込み、様々な感情や感覚を喚起する。一方、『黒い光』は、蓄積された『過去の記憶の中を旅する』ことにより、見るものの内にイマジネーションや創造を触発する。

フェリックス・ガタリは田原の作品をこう語る。

田原桂一の作品は、日本の伝統的宇宙観のように…常に、推移、変遷しそして抑揚に終始する。内と外。白と黒。自然と文化。…どれもが決して拮抗したり相対するものではなく、それぞれの延長上に構築されてゆくのである。…田原の写真行為から生み出されるフラクタルで、無数の亀裂の持つ重要性は、ある種の解釈の手続きを空疎なものにし、解釈を無限に反復させ、新しい意味のラインと新しい指示対象の宇宙を備えた、新しい実存的な生態を分泌させることにあるのである。

出典:フェリックス・ガタリ「田原桂一 光の策謀」

これらの二つの光が融け合い同化する狭間、まさにIN-BETWEENで、地層のように何層にも堆積された過去の記憶と痕跡は、田原が映しだす光によってプリズムが乱反射する如く、共鳴し、細分化し、あらたに派生し、際限なく新しい意味と感覚を生成するのである。
それゆえ、IN-BETWEENは、個人の記憶と経験を超えた、私たち人類に潜在する記憶が幾重にも交差し、邂逅を果たす概念的な場といえるかもしれない。

今回アマナサルトは、田原が長年撮りためた作品群から18点を作家本人とセレクトし、過去のシリーズとは違う最新作、IN-BETWEENとして発表します。

《文章:アマナサルトサイトより》

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田 原 桂 一
「IN-BETWEEN」

アマナサルトよりプラチナプリント、ポートフォリオボックス

長年撮りためた作品群から18点をセレクトし、過去のシリーズとは違う最新作、『IN-BETWEEN』として発表

●Box
W23×D4.2×H28.2 cm
●Paper
25.4×20.3 cm
●Image
22.9×15.2 cm

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